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安全靴とは-構造とJIS規格-

安全靴とは-構造とJIS規格-

「青木安全靴」にはJISマークが表示されています。

日本産業規格(JIS)が設定した定義は「主として着用者のつま先を先芯によって防護し、滑り止めを備える靴」とされています。 しかし、それだけでなく、耐衝撃性能や耐圧迫性能、表底のはく離抵抗、耐踏抜き性(くぎの貫通時の力に耐えられるものかどうか)、 かかと部の衝撃エネルギー吸収性、表底の滑り止め効果など細かく分けられ、品質・性能について厳しく検査しています。

日本産業規格一覧

  • 1 耐衝撃性能<JIS T8101における基本性能>

    質量20kgで規定の形状をした鋼製ストライカを、 作業区分毎に決められた高さから自由落下させることにより、所定の衝撃エネルギーを安全靴の先芯部に与え、 規定の隙間を確保できることが求められる。

    作業区分は「超重作業用/重作業用/普通作業用/軽作業用」の4つに分類される。

  • 2 耐圧迫性能<JIS T8101における基本性能>

    平滑な鋼板の間を挟み込み、所定の速度で徐々に加圧し 作業区分毎に決められた圧迫力になるまで圧力を加え、 所定の圧迫力において、規定の隙間を確保できることが求められる。

    作業区分は「超重作業用/重作業用/普通作業用/軽作業用」の4つに分類される。

  • 3 甲被と表底の剝離抵抗<JIS T8101及びJIS T8103における基本性能>

    表底と甲被のつま先先端部をつかみ、互いに反対方向に所定の速度で引っ張り計測。 規定の強度を確保できることが求められる。

  • 4 耐踏抜き性(P)(付加的性能)

    表底と垂直に立てた試験用クギ を圧迫性能試験機で所定の速度で徐々に圧迫力を加え、クギが貫通した時の力を測定。 1,100N以上のクギの力に耐えることが求められる。

  • 5 かかと部の衝撃エネルギー吸収性(E)(付加的性能)

    規定の形状をした冶具を、かかとの中心部にあて、 所定の速度で徐々に圧迫力を加え測定。吸収エネルギー20J以上が求められる。

  • 6 足甲プロテクタの耐衝撃性(M)(付加的性能)

    規定の形状をした円柱状の鋼棒のストライカを、足甲プロテクタの中心部に、 100Jの衝撃エネルギーを与える高さから落下させ空間を測定。25mm以上の空間を確保できることが求められる。

  • 7 耐滑性(F)(付加的性能)

    潤滑油液を塗布したステンレス板の上に靴を置き、所定の荷重(鉛直力)をかけた状態で ステンレス板の床を水平方向にでスライドさせて動摩擦係数を測定。 動摩擦係数により「F1/F2」の2つに区分される。

  • 8 静電気帯電防止性能<JIS T8103における基本性能>

    靴の中底と表底の接地面に電極を接し、靴を履いた状態に近づけた荷重をかけ直流100±1Vの電圧を流し、 23℃/0℃のそれぞれの温度条件と環境区分の条件に合わせた湿度条件で電流を計測。 規定の電気抵抗を確保できることが求められる。

  • 9 靴底の高温熱伝導性(HI)(付加的性能)

    熱盤の上に置いた靴の中敷き温度が規定温度になるまでの温度上昇時間を計測。 温度上昇時間により「HI1/HI2」の2つに区分される。

  • 10 表底の耐高熱接触性(H)(付加的性能)

    表底が高温と接触した際に溶解、焦げ、亀裂、ひび割れなどの損傷がないか確認。

  • 11 表底の耐燃料油性(BO)(付加的性能)

    表底が燃料油によって膨張・収縮が少ないことを測定。体積変化率が-20~+20%

  • 12 甲被の耐燃料油性(UO)(付加的性能)

    クラスⅡ(総ゴム製)の安全靴において、甲被に使用するゴムが燃料油によって膨張・収縮が少ないことを測定。 体積変化率が-20~+20%

  • 13 靴底の低温熱伝導性(CI)(付加的性能)

    低温状態に置いた靴の中敷き温度が規定温度になるまでの温度低下時間を計測。 温度低下時間により「CI1/CI2」の2つに区分される。