プロが選ぶ安全靴

日本産業規格(JIS)一覧-

安全靴の種類 <JIS T 8101:2020より抜粋>

  • ■材料区分による種類
    材料区分記号内 容
    クラスⅠCⅠ甲被は革製とし、表底その他の材料から作られる靴
    クラスⅡCⅡ総ゴム製(すなわち,加硫式)又は総高分子製(すなわち,一体成型式)の靴
  • ■作業区分による種類
    作業区分記号内 容
    超重作業用つま先部の耐衝撃性能200J,耐圧迫性能15kNを満たす靴
    重作業用つま先部の耐衝撃性能100J,耐圧迫性能15kNを満たす靴
    普通作業用つま先部の耐衝撃性能70J,耐圧迫性能10kNを満たす靴
    軽作業用つま先部の耐衝撃性能30J,耐圧迫性能4.5kNを満たす靴
  •   
  • ■試験時の中底と先しんとのすき間
    <耐圧迫・耐衝撃性能共通>
    サイズ(cm)すきま(mm)
    23.0 以下12.5 以上
    23.5~24.513.0 以上
    25.0~25.513.5 以上
    26.0~27.014.0 以上
    27.5~28.514.5 以上
    29.0 以上15.0 以上

    先しんのが二つに分断されるような割れを生じてはならない。

  •   
  • ■表底のはく離抵抗
    種 類記 号性 能 N
    重作業用300 以上
    普通作業用
    軽作業用250 以上
  •   
  • ■付加的性能による種類
    付加的性能記号内 容
    耐踏抜き性試験用くぎの貫通時の力は1,100N以上
    構造・耐食性・耐屈曲性の規定を満たすもの。
    かかと部の
    衝撃エネルギー吸収性
    表底の衝撃エネルギー吸収性が20J以上
    足甲プロテクタの
    耐衝撃性能
    最低部の高さが25mm以上
    耐滑性F1動摩擦係数が0.20以上0.30未満
    F2動摩擦係数が0.30以上
    耐水性クラスⅠの安全靴において80分後に靴の中に目視で分かるような著しい水の浸水が無いこと。
    耐切創性構造・耐切創性性の規定を満たし、耐踏抜き性を有すること。
    電気絶縁特性I-600交流の電圧が300Vを超え600V以下である電路について用いるもの
    安全靴に使用する先芯は非金属製であること。
    I-3500交流の電圧が600Vを超え3,500V以下である電路について用いるもの
    安全靴に使用する先芯は非金属製であること。
    I-7000交流の電圧が3,500Vを超え7,000V以下である電路について用いるもの
    安全靴に使用する先芯は非金属製であること。
    靴底の高温熱伝導性HI1靴内部が規定温度になるまでの温度上昇時間が20分以上30分未満
    HI2靴内部が規定温度になるまでの温度上昇時間が30分以上
    靴底の低温熱伝導性CI1靴内部が規定温度になるまでの温度低下時間が20分以上30分未満
    CI2靴内部が規定温度になるまでの温度低下時間が30分以上
    表底の耐高熱接触性表底が高熱と接触したときに溶融しないこと。
    表底の耐燃料油性BO表底材料を耐燃料油性試験を行い、体積変化率が-20~+20%
    甲被の耐燃料油性UOクラスⅡ安全靴において甲被材料を耐燃料油性試験を行い、体積変化率が-20~+20%
  •   
  • ■安全靴のカテゴリー表示
    種類(記号)該当する材料区分基本要件又は付加的性能
    P1CⅠCⅠの基本要件に以下の性能を付加
    ・かかと部の衝撃エネルギー吸収性能:E
    ・表底の耐燃料油性:BO
    ・クリート付き表底
    P2CⅠP1に以下の性能を付加
    ・耐踏抜き性:P
    P3CⅠP2に以下の性能を付加
    ・表底の耐高熱接触性:H
    P4CⅡCⅡの基本要件に以下の性能を付加
    ・かかと部の衝撃エネルギー吸収性能:E
    ・表底の耐燃料油性:BO
    ・クリート付き表底
    P5CⅡP4に以下の性能を付加
    ・耐踏抜き性:P
    クリート:表底の接地面側に滑り止めの目的で突出させた部分で2.5mm以上の高さのあるもの。
  •   

静電気帯電防止靴 <JIS T 8103:2010より抜粋>

◆適用範囲

 この規格は、作業者及び履物の静電気帯電が原因となって発生する災害及び障害を防止する目的で使用する静電気拡散性(静電靴)及び静電気導電性靴(導電靴)について規定する。
 この規格で静電靴及び導電靴を使用する場所とは、次の場所である。

  1. 爆発又は火災の危険がある場所
    1. 爆発危険区域
    2. 爆発高危険区域
  2. 生産障害(電子デバイスなどの破損など)のおそれのある場所
    1. 静電気放電保護区域
    2. その他生産障害発生区域(ほこり又は汚れの付着などによる生産障害が発生する区域)

 導電靴は交流100V以下の低電圧路でも感電事故の危険性があるので、その使用に当たっては、感電のおそれがないと判断される条件下での作業に限定して使用するように、注意しなければならない。

■種類及び記号

  • 帯電防止性能による区分
    区 分種 別記 号
    静電靴特殊EDX
    一般ED
    導電靴EC
  •   
  • 防護性能による区分
    区分記号防護性能
    安全靴先しんが装着されており、甲被及び表底の材料がJIS T 8101(安全靴)を満足するもの
    保護靴先しんが装着されており、甲被及び表底の材料がJIS T 8103(静電気帯電防止靴)の箇条7の材料及び材料性能を満足するもの
    作業靴先しんが装着されておらず、甲被及び表底の材料がJIS T 8103(静電気帯電防止靴)の箇条7の材料及び材料性能を満足するもの

    表示例)
    特殊静電安全靴 : EDX-P
    一般静電保護靴 : ED-O
    導電作業靴   : EC-W

  •   
  • 環境区分
    環境区分予備的前処理前処理測定記 号
    時間:96 +10/0h
    湿度:40±3℃
    相対湿度:15%未満
    時間:96 +10/0h
    湿度:23±3℃
    相対湿度:(12±3)%
    湿度:23±3℃
    相対湿度:(12±3)%
    C1
    時間:96 +10/0h
    湿度:23±3℃
    相対湿度:(25±3)%
    湿度:23±3℃
    相対湿度:(25±3)%
    C2
    時間:48 +10/0h
    湿度:23±3℃
    相対湿度:(50±3)%
    湿度:23±3℃
    相対湿度:(50±3)%
    C3
  •   
  • 甲被による区分
    区 分甲 被
    安全靴クラスⅠ
    クラスⅡ
    保護靴及び作業靴クラスⅠ
    クラスⅡ
    プラスチック
    ビニールレザー
    人工皮革
    布又は合成樹脂引布
  •   
  • ■帯電防止性能
    区分種別電気抵抗値R
    測定温度23±2℃測定温度0+2/0
    静電靴特殊1.0×105 ≦ R ≦ 1.0×107 Ω
    0.1 ≦ R ≦ 10 MΩ
    1.0×105 ≦ R ≦ 1.0×108 Ω
    0.1 ≦ R ≦ 100 MΩ
    一般1.0×105 ≦ R ≦ 1.0×108 Ω
    0.1 ≦ R ≦ 100 MΩ
    1.0×105 ≦ R ≦ 1.0×109 Ω
    0.1 ≦ R ≦ 1,000 MΩ
    導電靴R < 1.0×105 Ω
    R < 0.1 MΩ
    R < 1.0×105 Ω
    R < 0.1 MΩ

    ※測定温度0+2/0℃では相対湿度を定めない。
    ※静電靴の抵抗の下限値(1.0×105Ω)は、低電圧路(交流400V以下)に接触した場合に、人体の感電を考慮して設けられている。
    ※測定温度0+2/0℃において電気抵抗の上限が23±2℃のときよりも大きいのは、一般に表底材料の電気抵抗が温度の低下とともに増加することを考慮したものである。ガス及び蒸気も温度が低くなるほど着火しにくくなるので、災害防止性能を低下させる物ではない。

  •   
  • ■その他の性能
    種 類性 能
    静電安全靴
    導電安全靴
    JIS T8101の性能に適合する事。
    静電保護靴
    導電保護靴
    衝撃性能及び圧迫性能はJIS T8101の性能に適合する事。
    甲皮が革製及び人工皮革製の場合、JIS T8101によって試験したとき、
    はく離抵抗は250N以上である事。
    静電作業靴
    導電作業靴
    甲皮が革製及び人工皮革製の場合、JIS T8101によって試験したとき、
    はく離抵抗は250N以上である事。
  •